モルガン、モルガンじゃなくね?
(FGO6章前半および関連サーヴァントのネタバレを含みます)
まず皆さんに主張したいのは、プレイヤーが召喚出来るモルガンには矛盾が存在するということだ。
それは分かりやすく言えば宝具に現れている。
モルガンがその生涯をかけて入城を望み、そして果たされなかった白亜の城キャメロット。
世界のルールそのもの、即ち「人理」が彼女をブリテンの王にはしなかった。叶わぬ望みは嘆きに変わり、やがて憎しみとなった。ねじれた支配欲と特権意識。燃えるような望郷と人間たちへの怒り。
そして同じ存在でありながらキャメロットの玉座に座ったアルトリアへの憎悪が、モルガンを『円卓を破滅させるもの』に変えてしまった。
ここに引用したのはモルガンの宝具説明である。
が、そもそも人理の力の弱い異聞帯の王であるモルガンは汎人類史のモルガンとは違い「人理に邪魔をされること」は無いはずである。
実際にモルガンは既に異聞帯では支配者として君臨している。
また、アルトリアがキャメロットの玉座についたという歴史もアヴァロン・ル・フェには存在しない(まだプレイヤーに公開されていないだけかもしれないがキャストリアに対する妖精達の反応や円卓の騎士達の評判的に考えにくい)。
これはつまり
第6章の支配者モルガン≠召喚出来るモルガン
であることを示しているのではないだろうか?
では召喚出来るモルガンは一体何者なのか?
私は
1.汎人類史のモルガン
2.第6章のモルガン
3.やっぱり召喚出来るモルガンは支配者モルガン
の3つの可能性について考察してみた。
1.汎人類史のモルガン
端的にいうとこれはあり得ない。
ガウェインを所持している場合に聞けるボイスにおいてモルガンは「自分が子を授かるのは想像がつかない」とコメントしている。
また、モードレッドに関しては汎人類史の自分がアーサー王のコピーを作ったことに驚いているボイスもある。
これはつまり
召喚したモルガン≠汎人類史のモルガン
を証明していることになる。
よってナシ。
2.第6章のモルガン
「え、最初に否定してた可能性じゃん?」と思われるがちょっと待って欲しい。
召喚出来るモルガンの現在までの条件は
・支配者となったモルガンではない
・汎人類史のモルガンではない
である。
つまり第6章中には支配者となっていないモルガンが存在する可能性が暗示されているのだ。
では第6章の支配者モルガンは一体誰なのか?
これに関しては既に宝具説明に書いてある。
そう、「アルトリア」である。
だがこの説にも矛盾が存在する。
モルガンのマテリアルには明確に
長い年月、ひたすらにブリテンを守護してきた事で、
モルガンの心は冷め切っている
という文章がある。
つまり第6章の支配者モルガンはモルガンでないとおかしいわけだ。
3.やっぱり召喚出来るモルガンは支配者モルガン
ここまで2つの説を考察してきたが、最終的にはやはりこうでないと矛盾が生じてしまう。
そうであるならモルガンは王になれなかった経験があると考えるしかない。
が、女王歴以前にそれらしい記述は存在しない。
で、あるならば「汎人類史で王になれなかったモルガンがチェンジリングによって第6章異聞帯にやってきた」可能性しかない。
TYPE-MOONにおいてはチェンジリングの被害者としての前例に「空の境界」の玄霧皐月がいる。
なので決してありえない可能性ではないし、こうすれば円卓の騎士の名前が異聞帯に存在していることについても説明がつく。
自身の子であるガウェインの名が存在するのも同じ人物ならば子に同じ名前をつけてもなんらおかしくない。
その上モルガンが魔術を使う理由も「魔術が主流の汎人類史から来たから」と説明がつく(モルガンは人間と妖精のハーフとする説もあるのでそのせいかもしれないが)。
よって、異聞帯の支配者モルガンとは汎人類史のモルガンその人なのではないかと主張してこの記事を終わらせていただく。
おまけ
異聞帯というのは「ありえたかもしれない人類史」なのでそこに切り替わるスイッチがあるはずである。
が、第6異聞帯はほぼ人間のいない特異な発展の仕方をしている。
果たしてどこが異聞帯分岐のスイッチであるのか?
これに関しては
・第6異聞帯に神がいない
・妖精歴が12000年から始まっている
の2点から推測することができる。
異聞年表を見る限り女王歴というのは汎人類史の西暦、妖精歴は紀元前に対応しているらしい。
で、あるなら紀元前12000年に起きた神の存在しなくなるような、それでいて神秘の残る、文明の消失するような出来事を我々は既に知っている。
ヴェルバー02、セファールの襲来だ。
しかもこの異聞帯においては彼女を撃退するはずの聖剣、エクスカリバーも担い手が居ないのだから勿論存在していない。
これが、汎人類史から第6異聞帯へ切り替わった「スイッチ」なのは明らかだろう。