書きたいこと

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ターンUのNR大会体験レポ

どうも、ターンUだ。

皆さんはNR限定レギュレーションというものをご存知だろうか?

マスターデュエルを長くやっている方なら一度フェスでやったことがあるかもしれないが、読んで字の如くレアリティがNかRのカードのみが使用可能というレギュレーションである。

先日、同じチームEXTRAWINの真佐まつりさん(@MasaDuel)が第2回真佐杯というNR限定大会を開くとの情報を聞きつけた私は、「まぁちょっとおもろそうだし一回くらい参加してみてもいっかなー」的なノリで参加する事にした。それがどんなに深い世界の扉を開ける事になるのかも知らずに……。

そこで今回はNR始めて2日の初心者が無謀にも大会に挑戦した体験レポートをここにまとめさせていただく。

 

なお、実際の大会がどのようなものだったかは真佐まつりさんの配信のアーカイブがここに残っているので、是非自分の目で確認されたい。熱い勝負ばかりなので非常に見応えがあるだろう。

NR限定大会 真佐杯 第2回【遊戯王マスターデュエル 無課金 NoRiches】 - YouTube

 

  1. 大会レギュレーション
  2. 使用デッキ選択
  3. 環境勉強
  4. 実戦練習
  5. 大会本番
  6. 終わりに

 

1.大会レギュレーション

さて、NRと聞いたらまず最初にとあるテーマを思い出す方もいるだろう。

そう、ガリである。

以前のNRフェスでも猛威を振るった圧倒的王者である彼らは、ある程度の研究が進んだ今の段階でも相変わらず王座に君臨している。

が、しかし今回の大会では普通に使用することは難しい。何故なら禁止制限がかけられているからである。

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という事で、参加者はこれを念頭において使用するデッキを決めなければいけないという事になることをまず知っておいていただきたい。

 

 

2.使用デッキ選択

ということで、NRフェスの時にはメガリスしか使ってこなかった私はまずデッキを決めるところから始めなければならない。

しかし2日前から何も知らない状態でデッキを組むのは流石に難しい。

という事で、今回はNR界最強と名高い我らがチームメイトでもあるKnoxさん(@Knox_Beard)さんのnoteを参考にデッキタイプの洗い出しを行う事にした。

KnoxBeard|note

 

これにより、簡単にまとめると花札衛、メタルフォーゼ、真竜辺りが環境上位であり強いということが分かった。

しかしここで一つ問題が発生する。

流石にこの辺りを練習するには時間が足りないのである。特に現行レギュレーションにおいてフルパワーである花札衛は数学的確率論を感覚的に会得した状態で無ければ十全な状態で使用出来るとは言えないので、圧倒的な練習量が求められるデッキである。しかしやはり時間が足りない……。

そこで私が見つけたのがこちらのデッキだ。

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NR界隈で「龍大神」と呼ばれるデッキ。

このデッキが一体何をするデッキなのかというと、

龍大

効果モンスター
星8/光属性/幻竜族/攻2900/守1200
(1):相手がモンスターの特殊召喚に成功した場合に発動する。
相手はエクストラデッキのカード1枚を選んで墓地へ送る。

このカードをコーディネラルで送りつけて、サイバー・ドラゴンノヴァを落とす事によってバルヴァロイドをタダ出しする事でワンキルするというデッキである。

要するに龍大神が出たら相手を高火力で殴ってワンキルできると思って貰えばいい。

「でも龍大神1枚しか入ってないじゃん、実戦レベルじゃ無いよ」と思った方は鋭い。実際問題このコンボを決めるためにはめちゃくちゃ時間がかかる。

そこで、その時間を稼ぐためのカードがこの2枚。

方界胤ヴィジャム

効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
(1):このカードは戦闘では破壊されない。
(2):このカードが相手モンスターと戦闘を行ったダメージステップ終了時に発動できる。
モンスターゾーンのこのカードを永続魔法カード扱いとして
自分の魔法&罠ゾーンに表側表示で置き、
その相手モンスターに方界カウンターを1つ置く。
方界カウンターが置かれたモンスターは攻撃できず、効果は無効化される。
(3):このカードの効果でこのカードが永続魔法カード扱いになっている場合、
自分メインフェイズに発動できる。
魔法&罠ゾーンのこのカードを特殊召喚する。

 

方界降世

通常罠
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
デッキから「方界胤ヴィジャム」1体を特殊召喚し、攻撃対象をそのモンスターに移し替えてダメージ計算を行う。
(2):自分のLPが相手より2000以上少ない場合、墓地のこのカードを除外して発動できる。
自分の手札・デッキ・墓地から「方界胤ヴィジャム」1体を選んで特殊召喚する。
相手フィールドにのみモンスターが存在する状態で発動した場合、さらに「方界胤ヴィジャム」を2体まで選んで特殊召喚できる。

NR環境はモンスター除去に乏しい環境であるため、ヴィジャムのような戦闘破壊耐性を持つモンスターが十分に壁として機能する。ついでにライフが減っていれば方界降世でリンク値や龍大神のリリース元を確保出来るというまさに時間稼ぎに打ってつけのセットなのである。

このセットで龍大神の準備が出来るまで時間稼ぎをしつつ、モンスター破壊は罠を使用してのらりくらりとかわすというのがコンセプトのコントロールデッキだ。

このデッキを選んだポイントは3つある。

①罠は基本的にそれ一枚で完結しているので他カードとのシナジー等を覚える必要がない

②他デッキのモンスター除去の種類や数さえ覚えておけばどうにかなる

③個人的に必殺技のあるコントロールが好き

特に①、②は非常に重要なポイントである。

NR環境は基本的に実戦を行うのが非常に難しい。公式でサポートされておらず、SNS等で相手を募集しなければならないためだ。よって、座学だけで回せるデッキを選択するのが望ましい。

そう考えた場合にこれらのポイントはまさに大会2日前に経験値0のプレイヤーが選択するのに打ってつけなのである。

 

3.環境勉強

デッキ選択が終了したなら、あとはひたすらに環境の勉強をする。

真佐さんやKnoxさんのnoteを片手にデッキ内のモンスター破壊の数およびリソース回復手段の数の把握だ。

特に後者に関しては重要で龍大神はその圧倒的な防御性能から、「相手を詰ませてライブラリアウトで勝つ」という選択肢が視野に入ってくる。その場合にリソース回復手段がどれほどあるのかは勝負を分ける部分である。

また、汎用的にスリーバーストショット・ドラゴンが採用されていることも知ることができた。

スリーバーストショット・ドラゴン

リンク・効果モンスター
リンク3/闇属性/ドラゴン族/攻2400
【リンクマーカー:上/左/下】
トークン以外のモンスター2体以上
(1):1ターンに1度、ダメージステップにモンスターの効果・魔法・罠カードが発動した時に発動できる。
その発動を無効にする。
(2):このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、
その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。
(3):このカードをリリースし、自分の墓地のリンク2以下のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
その後、手札からレベル4以下のドラゴン族モンスター1体を特殊召喚できる。
この効果はこのカードが特殊召喚したターンには発動できない。

このカードは要するにNR版アクセスコード・トーカーであり、リンクを3作れるデッキなら特別な理由がない限りとりあえず入るカードだ。このデッキにとってはヴィジャムの守備表示を貫通してダメージを与えてくる天敵のような存在であるため、常にこのカードを警戒した立ち回りを行わなければならない。

また、龍大神の最大の弱点として「ワンキルする時妨害を1つでも受けると致命傷」というものがある。

よって対戦相手のデッキがどの罠をどれくらい採用しているかについて勉強しておかなければならなかった。

ちなみにこの研究過程の間に「スリーバースト+怪獣+龍大神+カースドジャベリンの効果」でワンキルが可能という情報を得た。迷い風でコーディネラルの効果を無効にされることが多いため頭の片隅に入れておいたのだが後に役立つこととなる。

 

4.実戦練習

本来は机上の空論のみで大会に参戦するつもりだったのだが、真佐まつりさんが当日にこのようなツイートを行う。

神か??

ということで早速参加して実戦してみた。

が、結果は惨敗。

原因は主に以下の2つ。

①ヴィジャムにアクセス出来ずに殴り負け

②妨害が足りずにヴィジャムを突破されて殴り負け

この時点で後引きが非常に弱い死神の巡礼の枚数を減らすことを決意。また、強欲なカケラも強力なカードではあるのだがターンを跨がなければならないこと、手札にムレると妨害が足りなくなりがちなことから抜く事にした。

問題はその代わりに入れるカードなのだが、練習試合をしていく中でとてもいいカードを発見することができた。それがラビュリンス・デーモンである。

銀の城の魔神像

効果モンスター
星7/闇属性/悪魔族/攻2000/守2800
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):罠カードが発動した場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
攻撃宣言時にのみカードの発動ができる通常罠カード1枚をデッキから選んで自分フィールドにセットする。
(3):このカードの攻撃力は自分の墓地の通常罠カードの種類×400アップし、
相手は「白銀の城の魔神像」以外の悪魔族モンスターを攻撃対象に選択できない。

このカードの偉いところは偏にヴィジャムへのアクセス能力が高いところだ。方界降世は攻撃反応罠なのでこのカードの効果でセットすることができ、一度セットさえしてしまえば除去されても墓地効果でヴィジャムにアクセスすることができる。要するにこのカードは4枚目以降の方界降世として扱えるのだ。

更に(3)のパンプ効果も見逃せない。先述したように龍大神は妨害に弱いため、場合によってはコンボを諦めてビートプランを取る事になるのだがそうした場合のかなり強力な打点要員として頼ることができるのである。

強いて言えば自分でフィールドを開けることができず方界降世で3体展開出来なくなる可能性があるというデメリットがあるが、総じてこのデッキに欲しいカードであると言えるため採用する事に決定。

残った枠に除去などの妨害を増やして、最終的に完成した構築がこちら。

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5.大会当日

いよいよ始まった真佐杯。結果からいうと2回戦落ちという悔しい結果に終わった。

1回戦目は配信卓であるため軽い思考の解説を残しておく。

まず対面のデッキがマリンセスであると分かった時に考えたことが以下3点。

①事前研究していないデッキタイプであること

②スタンダードのマリンセスの知識はあること

③恐らく半同型のコントロールであること

これらから4500の完全耐性のリンクモンスターで盤面に蓋をして打点火力を出しつつ、それで勝ち切れない相手には何らかの必殺技を放つデッキだと予想。

その為相手の完全耐性マーブルドロックを全て枯らす方針で対戦を行った。

この時相手の妨害罠に関しては迷い風か禁じられた聖杯のみであると予想も行う。

汎用的に使用される他の妨害である激流葬はマーブルドロック自身も巻き込んでしまう為採用なし、ディノミスクスはモンスターはマーブルドロックでなんとかなる、魔法罠はサイクロンでなんとかなると考えるとわざわざ手札を切るほどでないため採用なしと考えた為である。

この時点で事前研究しておいたビートワンキル手段が使用できると考えて、龍大神を使おうとしているように見せながらワンキルするための準備を整えていた。

結果的には全ての予想が運良く当たり勝ちに繋げることができたのではないかと思うので、努力の結果が配信卓で見せられたのは非常に誇らしく思う。

 

2回戦目はドラゴンメイドが相手。こちらも事前研究無しの相手。

冷静に分析すればサーチと墓地落としを多用してヴィジャムを越えられないデッキであるためいい感じに受け流してライブラリアウトで勝ちなのだが、その判断ができずビートプランを選択してしまいそのせいで負けてしまった。

このデッキは対戦相手のデッキの理解が重要なデッキであるため順当な負けであり自分の事前研究不足が露呈する結果となった。

 

6.終わりに

まず結論から言うとNR大会は非常に面白い大会だった。1枚のカードパワーが低いため、事前研究をしっかり行なった者が強いという研究発表会のような側面があり、環境を読んでデッキを少しずつ最適化するというカードゲームに必要な基礎的な能力が求められるフォーマットであると感じた。

そういう意味では今回1勝でも出来たというのは、研究期間が2日であるということを加味すればかなりの大健闘ではないかと思う。

よって大会嗜好のプレイヤーであればあるほど非常に楽しめるフォーマットでは無いだろうか?

また、初心者にとってもリソース管理の仕方や盤面解決の基本、遊戯王における強い動きの基礎を学ぶことが出来るため非常に有意義であるフォーマットであり、また、大会以外のカジュアル勢が多くいるフォーマットでもあるため、対戦自体を楽しむという目的にもある程度沿ったフォーマットであると感じた。

要するに遊戯王が好きならば楽しめるフォーマットであるので、これを読んでいる貴方も是非、始めてみては如何だろうか?

これを読んで興味が出た方は、真佐まつりさんのTwitterからNRディスコードサーバーに参加することをオススメさせていただく。

 

ということで今回の大会レポはここまで。

また次回の記事も読んでいただけると幸いである。